MENU

ONLINE SHOP

オンラインショップへ

SAGA HIRAKAWAYA

店舗紹介

2022.09.17

武雄温泉本店の開業まで一週間を切りました。

こんにちは。
佐嘉平川屋代表の平川です。
これを書いているのは2022年9月17日(土)。西九州新幹線開業の9月23日(金)まであと一週間を切りました。新幹線の開業に合わせて武雄温泉本店をオープンする予定ですので、今慌ただしく過ごしています。

ようやく一昨日家具が入り、店舗内でも事務作業ができるようになりました。内装は一部の作業を終えれば完了というところまで来ています。外構も植栽をしているところであり、どうにかオープンまでに格好がつくところまで来ました。備品関係やオペレーションも十分な状態ではありませんが、どうにか最低限のところまでは来られたのかなと思っています。つい先日まで本当に間に合うのだろうかと思っていましたが、どうにかここまでくることができまずはホッとしているところです。

店舗がある程度完成してくると、改めて素晴らしい店舗が出来上がったなぁと感慨深いものがあります。豆腐屋のイメージとはかけ離れた空間で、自分自身驚いています。テレビ、新聞等のメディアもいくつも取材の申し込みも来ており西九州新幹線の開業による波及効果のシンボリックな施設として位置付けていただいているようです。あとはやれることを一つずつこなして、オープンの日を迎えたいと思います。

今回、武雄温泉本店のオープンにあたり、今一度この店舗への想いについてまとめておきたいと思い、久しぶりに書いています。私の中で今後やっていきたいテーマは2つ。地域の活性化と豆腐屋の可能性の探求です。その2つのテーマがこの店舗を開業するに至った動機になります。

地域の活性化

前職の旧運輸省を辞める時、将来いつか居心地の空間を作りたいと思っていました。運輸省港湾局時代の猛烈に仕事に追われているころ、たまに日常を忘れられるような居心地の良い空間に行ってどうにか自分を取り戻していたことがあり、その経験がもとになっています。
それにもともと私は都市計画をやりたくて大学では土木を専攻しました。そういう意味ではまちづくりは私の興味のど真ん中だったわけです。
そういう背景がある中で、5、6年前にこの土地をたまたま紹介された時、武雄温泉の楼門という重要文化財があって、武雄の最も大きな資産である温泉の目の前という素晴らしい立地に居心地の良い空間を作り、その地域の名物となれる食を提供すれば、広域からお客様に来ていただくことができるのではないか、それがこの地域に好影響を与え、武雄温泉の活性化、ひいてはこの地域の活性化に貢献できるのではないか、と感じました。
私が子供の頃は、武雄温泉の通りといえば物凄く賑わっていたイメージがあります。その頃は断水も多かったので、ことあるごとに武雄温泉に入りに来ていました。また高校生の時は合宿などで武雄温泉に入りに来ており、思い出深い場所でもあります。それがバブルの崩壊を経て以前のような賑わいがなくなり、ちょっぴり寂しさを感じているところでしたので、このことも新規出店の大きな後押しになりました。
私たちは地域性を軸に商売をさせていただいており、この地域に何らかの恩返しをできるとすれば、こういう形がベストなのかなと感じております。

豆腐屋の可能性の追求

私が帰ってきた2000年は当社にとって非常に厳しい時期でした。その数年前に複数の店舗を有する地元最大のスーパーが倒産し、そこに依存していた当社も倒産寸前になっていました。20年をかけてどうにかそこから這い上がってきたわけですが、そのような状況はうちに限った話ではありません。
豆腐屋の数は昭和35年の50,000件超をピークに今では5,000件前後と10分の1になっています。それは、豆腐屋が販路をスーパーに依存し、熾烈な価格競争が起こった結果、存続するだけの利益が確保できなくなったためだと感じています。
豆腐屋が今後も存続していくためには、価格決定権を取り戻さなくてはならないでしょう。そのためには、ブランドを確立し自ら直接お客様に販売していく力が必要だと考えています。そのブランドを確立する手段が今度オープンする武雄温泉本店になります。
もうコストダウンだけで生き残れるような時代ではなくなりました。私たちももっと商品、サービスの価値を上げていかなければならないと思っていますし、できると思っています。武雄温泉本店を通じて価値を上げ、豆腐屋はもっと可能性を秘めていることを証明したいと思っています。


このような様々な思いを抱きながら、もうすぐ武雄温泉本店のオープンを迎えます。
おそらく、短期的に見ればこのような大きな投資をして回収することは難しいでしょう。普通に考えれば、十中八九やるべきではないという判断になると思います。そういう中で不相応な投資をするのは勇気が入ります。しかしながら、10年、20年というスパンで見れば、きっと会社はよくなり他の豆腐屋の道標となり、同時に地域にも貢献できるものと確信しています。

10年後、20年後に答え合わせをしたいと思います。

最新の記事