こんにちは。
佐嘉平川屋代表の平川です。

私たちは「佐賀を豆腐の聖地にする」というビジョンを掲げ、日々活動していますが、佐賀には私たちだけではなくユニークなお豆腐屋さんがいくつかあります。
今回、そんなお豆腐屋さんについてご紹介し、そうしたお豆腐屋さんが生まれてきた背景について書きたいと思います。

佐賀のユニークなお豆腐屋さん

①   川島豆腐店

言わずと知れたざる豆腐発祥のお店。玄界灘に面した唐津にあります。先代がざる豆腐を考案され、お豆腐の通販の先駆者的存在です。私が佐賀に戻って豆腐屋を継いだ頃、先代の社長が講演されているのを聞いたのですが、その時「本物を作りなさい」と言われていたのを印象深く覚えています。
工場に併設したお店では「ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019特別版」で、夕食は日本料理で一つ星、朝の豆腐料理はビブグルマンを獲得されたようです。
今は料理人だった息子さんが後を継がれ頑張られています。

②   三原豆腐店

有明海に面した鹿島にあるお豆腐屋さんで、幻の厚揚げという商品が看板商品です。
福岡の西中洲にあるおしゃれな豆腐居酒屋が非常に有名で、よく福岡のお豆腐屋さんと間違われるみたいです笑。
福岡の天神中央公園と東京駅周辺でTOFFEEというカフェも運営されています。

③   梅の花直売所　おしとり神崎店

佐賀東部地区の神崎にある梅の花さんの直売所ですが、隣に併設する梅の花バイキング　ほたるではお食事もできます。梅の花さんが運営されるだけあって、ゆばと峯岡豆腐が絶品。

④   野菜直売所　マッちゃん

福岡市と佐賀市の県境にある三瀬のドライブスポットです。
本業はお豆腐屋さんではないですが、出来立て豆腐を提供しており大人気となっています。
この通りの福岡側には有名なお豆腐屋さんが2件ほどあり、そちらも人気ですね。

⑤   五ケ山豆腐

健康食品を取り扱う「愛しとーと」という会社が運営するお豆腐屋さん。佐賀と福岡の県境に位置する山の中にお店があります。
健康食品の会社だけにヘルシーな食事と多様なアイテムが魅力ですね。

⑥   その他

卸が専門になりますが、ペロリンという胡麻豆腐を作っている肥前とうふさんやごどうふで有名な高島豆腐店さん、佐賀のスーパーで最も並んでいるであろう諸富食品さんなどがあります。

佐賀にユニークなお豆腐屋さんが生まれた背景

お豆腐は日持ちがせず作りだめもできないため、日々安定的に出荷できる販売先が必要です。そのため、お豆腐屋さんは販売先をスーパーさんに依存しがちになっています。ただ、佐賀県は人口80万と決して多くはなく、佐賀以外の資本のスーパーさんが進出してくるごとに、そのスーパーさんと取引のある他県のお豆腐屋さんが進出してきて、佐賀のお豆腐屋さんが行き場を無くしていく。。。そんな状況が20−30年前からあったように思います。うちも御多分にもれず、以前はそういう苦しい状況に追い込まれていきました。

そういう中で残ってきたお豆腐屋さんの多くは、ベーシックなお豆腐を大量生産してスーパーに卸すようなところではなく、うちみたいに特徴ある商品を作ってきたお豆腐屋さんやスーパーに依存しないような販路を開拓してきたお豆腐屋さんです。なので、前述のようなユニークなお豆腐屋さんが多くなったのだと考えています。

こうやって普通のお豆腐屋さんでは生き残りにくい佐賀の事情があったが故に独自進化してきたのがうちを含めた佐賀のお豆腐屋さん。
まさにダーウィンの進化論ですね。

言い換えれば、限られた市場を奪い合うのではなく、これまでにない商品や売り方で新しい市場を作るということをやってきたのだと思います。

これからも新しい価値を創造できるように頑張っていきたいと思います。